「こんなにひどいことされた!」
そんな話を「大変だな…」と聞いていたら、後からとんでもないことが発覚。
「(え…むしろ加害者じゃん!!なんで自分がやったことを被害者面して周りに相談してるの?!)」
これ、対人トラブルあるあるです。
自己愛が不健康な人は自分のやらかしを認められない
人間は良い部分も悪い部分も併せ持った存在で、完璧というものはありません。
しかし、自己愛が健康ではない人はこの「併せ持つ」という心の機能を失っています。
「自分は完璧でなければならない」…もちろんそんなわけないのですが、自己愛が健康でない人は「欠点」とされるものを誰かに擦り付けて自分を守るというパターンを持ちます。
そしてその擦り付けパターンは加害行為に至るまでの心の葛藤も全て、です。
いつでも「思い通り」であるべき
自己愛が健康ではない人(以下自己愛者とする)は、常に完璧…要は「思い通り」であることを求めます。
赤子を想定してもらえるとわかりやすいですが、「自分の機嫌は自分でとれない&他者によって整えてもらうことが当たり前の状態」です。
この状態のまま社会生活を送っていると、いかに大変かおわかりいただけると思います。
人は子どもの頃から少しずつ我慢することや譲り合うこと、そして心地よい関係やコミュニティを維持していくことを学んでいきます。それは人間が社会的な動物だからです。
しかし、自己愛者は我慢や譲り合いはできません。「心地よい関係」というもののベースが健康な人とのそれと同じではないからです。
自己愛者の人間関係のベースは支配関係です。どちらかがどちらかに隷属するする関係を基本としています。
赤子と保護者…要は全てやってもらう側・全て捧げる側の関係です。これを大人同士の関係でみるとその異常さがわかりますでしょうか。
自己愛者は「自分の思い通り」であるのが当然なので、他者が自分のために我慢することや譲ることは感謝の対象ですらなく、当たり前でしかありません。
自称被害者になっていく過程
人生は思い通りにならないことばかりですね。
運がいいとか悪いとか、皆それぞれ色々あるでしょう。
さて、そんな世の中に生きる赤ちゃんな自己愛者はどうするのでしょうか?
そう。
他人のせいにするしかない、です。
思い通りにならない(「自分は被害を受けた!」)
↓
「安全が脅かされた」ため抵抗(攻撃)
↓
「お前のせいだ!」(責任擦り付け&八つ当たり)
「あいつは酷い奴だ!」(ネガキャン)
↓
(なるべく黙って加害を受け入れる人をターゲットにする傾向はあるが)
反撃されるorハラスメント行為が問題となる
↓
反撃されたことについてさらに「自分は被害を受けた!」
周囲の評判が悪くなると「あいつが陥れようとしている!」
…となります。
自分がやっていることがそのまま明るみになって立場が悪くなった、というケースでも「自分が嫌がらせを受けている」と認識してしまいます。
自己愛者自身の認識では、オムツが汚れている原因は自分の排泄ではないのです。ただ本来処理されるべきものがそのままにされている、その不快感に混乱して他者に八つ当たりせずにはいられません。
見た目だけは大人ですが、自己愛が不健康だからこそ精神的には全く成熟していないのが自己愛者です。