「ずるい」
この言葉をよく使うのはだいたい幼稚園か小学校低学年くらいまでですが、大人になってもやたらと「ずるい」と言う大人がたまにいます。
「(え?何もずるいことしてないのに?)」
大人になれば「ずるい」の言葉のニュアンスを知っていますから、その失礼な語感にもやっとすることもあるでしょう。
ずるくないのに「ずるい」と言っちゃう人
ずるい、という言葉にはネガティブなニュアンスが含まれます。
[形][文]ずる・し[ク]自分の利益を得たりするために、要領よく振る舞うさま。また、そういう性質であるさま。悪賢い。こすい。「―・いやり方」「―・く立ち回る」
この意味を踏まえたら、「ずるい」といい大人が相手に言う、というのはあまりないケースであることがおわかりいただけるのではないでしょうか。
目に余る行為があって咎めようとする時、などが当てはまりますね。関係が近ければゲームでの反則など、遊びの中でも出てくることもある言葉ではあります。
ところが、実際にはずるいことなどひとつもしていないにもかかわらず、あなたに良いことがあった、それだけで「ずるい」と言うような人がいます。
そういう人達の発する「ずるい」は、「お前ばっかり得しやがってムカつく」とでもいう相手のネガティブな感情をあなたに擦り付ける言葉です。
自分の心に生まれた問題「ムカつく」を、相手の責任にしているから「ずるい」なのです。
ずるくないのに、ずるいことにしてディスっているわけですね。
こういう小さな責任転嫁を発生させる言葉を頻繁に使う人は、妬み根性が強いので、あまり深く関わると厄介なことになることが多いです。
この手の人は他人の努力や苦労はカウントできませんので、その成果があらわれた時だけ「ずるい」と言うでしょう。
そして「ずるい」の先にあるものは、「私にもよこせ!」です。
・お前だけが得しているなんて許せない
・私にもその権利があるはずだ
この自他境界の曖昧さと特権意識があるからこそ軽々しく「ずるい」などと言えてしまうのです。
違和感というものは大切です。
もやっとしたり、「ん?」と思ったり、少しイラっとしたり…そういった人物との距離感は気を付けておいた方がいいです。
小さな責任転嫁をしてくる人は、むしろその本人がずるい人です。
「ずるい」と言われたら、その言葉を受け取らないでください。
こういう小さな責任転嫁を受け入れる人をずるい人は狙っています。
「え~?ずるくはないよ~超努力したし~」
とでも、軽く「あなたの言葉は受け取らない」という表現をすることは身を守ることに繋がります。
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