家族にだけキレる病気/攻撃的なモラハラ言動は発達障害とは違う

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外面はものすごくよくて、家での姿なんて誰も信じてくれない。

そんな人が家族にいるとどんどん心が壊れていきます。

私の兄も、とても外面がよくていつも「大人しくて真面目でいい人」という評判でした。

家庭内暴力(DV)~裏と表の顔「外では真面目ないい人」

壁やドアには穴があいていました。私という存在そのものに対して不機嫌を顕にし、物に八つ当たりしました。私の物は勝手に売られたり、大切なものはカッターナイフで切られていました。昔は身体的な暴力もありましたが、腕力が付いて殴られた私が泣きながらえずくようになったあたりから、骨折や内臓破裂のリスクによって対外的に暴力が露呈しそうになったからでしょうか?攻撃方法が態度やモノへ切り替わりました。

でも、そんな顔は家でだけ。そして暴力の対象は妹である私だけです。

外ではいい人なのに家族にだけキレる、家族にだけ暴力をふるう、こういうケースはいわゆる発達障害による他害などではありません。発達障害は学校などでの様子を見ればおわかりいただけるように、そもそも集団生活の中で定型発達の方と同じ動きをすることができません。相手を選び、外では真人間として振る舞うことができている時点で、違う病気であることがおわかりいただけるかと思います。

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DV・モラルハラスメント加害者

近年、配偶者間でのDV・モラルハラスメントについては、界隈ではその内容が随分と共有されるようになってきました。

DV加害者の行動パターン、思考パターンは金太郎飴のように似通っています。まるで同一人物なのでは?と被害者が口を揃えるのもそのはず、その障害にあらわれる自他境界の不全、理想化と脱価値化、投影、神経症的競争、といった共通するパターンは自己愛の不健全さに由来しているからです。

健全な自己愛の発達に障害を抱えた自己愛性パーソナリティ障害とは、自我の確立に失敗している状態にあります。

健全な自己愛なくして健全な自我はありません。そして健全な自我が無いのですから当然、健全な人格は育ちません。

自己愛性パーソナリティ障害とは、人格形成における障害です。

その障害ゆえ、自分以外から常に「欠落した自分」を補うものを集めて生きている状態にあります。集めているものは「自分は価値があるのだと自己陶酔できる材料」です。

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外面の良さ~自己愛性パーソナリティ障害は擬態している

「外ではいい人」「最初はやさしかった」これらは自己愛性パーソナリティ障害が身につけた知恵であると同時に、その発達に障害を抱えた内面の特性ゆえの行動だったりします。

幼児は一人の人間に多様な面があるということを認識することができないので、自分の思い通りにならなかった相手を「悪」だと捉え、すぐに「嫌い!」と言ったりします。そして逆に、理想化といって、相手を「良」だと捉えた時はその全てが好きだと感じます。

そこに自分と他人の境目はありません。子どもの世界の中では親と子どもがくっついているのと同じです。親がやったことと自分がやったことの区別はありません。泣けばミルクが与えられるという現象について、他者が介入しているという意識が無いのと同じです。

世界は自分自身であり、自分自身が世界なのです。理想化したものは自分自身と結び付けられ、脱価値化したものは悪と認識され「自分ではない」と認識します。

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自己愛性パーソナリティ障害はそもそも自我が未発達な状態です。自我が未発達という時点で自他境界も不全です。そのため上記の特性は、他者を巻き込みながら「全て自分は正しい」「自分が不快だと感じるものは自分以外である」という態度になります。これが度重なる人間関係のトラブルの原因になります。

自己愛性パーソナリティ障害は「良い自分」を擬態します。ところが、内面の発達を考えるとその外面を維持するだけで異常なことをやっているわけですから非常に強いストレスを常に感じ続けています。自己愛性パーソナリティ障害は「思い通りにならないこと」のストレスを自分で処理することができません。そこで、そのストレスを発散する必要があります。「悪い自分」を押し付ける担当、いわばサンドバックのような存在です。

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自己愛性パーソナリティ障害はあらゆる場面でハラッサーとして人を虐げますが、そこで起こってることは、他者を脱価値化することで自分の優位性を確認し、自分は価値があるのだと自己陶酔を得る、エネルギーの搾取です。

自己愛性パーソナリティ障害はエネルギーを搾取しても安全だと判断した相手からエネルギーを奪います。その対象が家族であればDVになり、その対象が学校や職場の人であればいじめになり、部下や社会的立場に上下関係がある場合はパワハラになり、性的な側面を伴えばセクハラになります。またはわかりにくく友達の顔をしながらフレネミーとして関わることもあるでしょう。

どの関係性でハラスメントを行うか?が違うだけで、基本的に自己愛性パーソナリティ障害は誰かをターゲットとしてエネルギーを搾取します。

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攻撃する理由はなんでもよい

加害者はいつも自分の攻撃行動が正当なものであったと主張します。しかし、本当は「エネルギーを搾取したい」という目的が先にあり、そのための攻撃行動なわけですから理由なんてものは後付けです。

モラルハラスメントには様々な手口がありますが、その内容はいつも「お前が悪い」ということを言動で示し続け、被害者に「自分が悪い」と思わせて、被害者のエネルギーを奪い取ることです。

自己愛性パーソナリティ障害は「自分が悪い」を受け取ることができません。ですから、常にだれかに「お前が悪い」と言い続け、「だから自分は悪くない」ということにしてしまいます。そうすることで自分を保っているのです。

さて、今回は外面は良いのに家族にだけ攻撃的でキレる人、DV傾向にある人についての記事でした。このブログでは他にも自己愛性パーソナリティ障害に関する記事を多く書いていますので、お困りの際は是非参考になさってください。

人は自信を失えば失うほど自分で自分のことを決めることが困難になり、他人に依存するようになります。 毒親はこのことを無意識レベルで身につけています。支配する側でいるためには対象の自信を砕く必要があるのです。
モラルハラスメントをする人には特徴があります。それは、他者尊重の視点を持つことが難しく(共感の欠如)、自分は正しいと思い込んで他者にその正しさを押し付け(心理的境界線の不全)、特権意識を持ち(誇大自己)、その特権が脅かされるような事態になると被害者意識を持ちながら「反撃

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