家族仲が悪い&親兄弟が怖い・嫌い…そんなあなたへの処方箋

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中学生・高校生くらいの方が読むことも想定して、なるべく言葉を選びながら書いていきます。

この記事にたどり着いたあなたは、なんだかよその家庭と自分の家庭が違うような気がしているのではないかと思います。そして、家族の問題とは別に、理由はわからないけれど自分は価値の無い人間のような気がしているかもしれません。

これから私が書くことは、あなたの人生がより良くなってもらいたくて書くことですが、ショックを与えてしまう可能性が否定できない内容になります。もしかしたら受け入れることができないことが書いてあるかもわかりません。

ですが、ひとつ言えることは、これから数十年続いていく人生の中で、あなたがあなたらしい人生を生きようとすればどこかで向き合わなければならない問題のひとつでもあるということを心にとめて読んでいただければと思います。

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健全な家族像とは

クレヨンしんちゃんの家族を知っていますか?しまじろうの家族はどうですか?

みんな仲が良さそうですね。叱るべきことは叱り、でも家族が互いに愛し合っていることがわかるかと思います。

あれは普通の家庭です。そして、あのまま大きくなっていくのが普通の家庭です。

家族団らんがあり、笑顔があり、互いを思いやり、家庭の中ではみんながリラックスしている家庭が普通の家庭です

まず、家族仲が悪い、兄弟仲が悪い、親が怖い、兄弟が怖い、嫌い…こういったことが慢性化している家庭に育っている人は、それがその人にとっては普通なので、上記の普遍的な家庭が実は普通であるということを知りません。

家族仲が悪い、兄弟仲が悪い、親が怖い、兄弟が怖い、嫌い…こういった家庭は実は普通ではありません。そして、こういった普通ではない家庭の中には多くの場合、家族の中に一人の人間を一人の人間として尊重しない人がいます。

家庭の中で支配関係が存在している場合、その家族の多くは家族仲が悪くなります。

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我が家の例(過干渉・兄弟間のモラルハラスメント)

私の家庭は親が過干渉でした。進学先をはじめとした進路選択の自由も職業の選択の自由もありませんでした。

言うことを聞かないと怒鳴るので、恐怖感から言うことを聞くしかありませんでした。

学校の成績は「5」が当たり前でした。高校は進学校が当たり前でした。「子供は親の言うことを聞いていればいい!」と怒鳴る、そういう親でした。私には他に希望の進路もありましたが許されませんでした。

勉強が得意ではなかった兄は父に怒鳴られながら勉強を教えられていました。兄は次第に荒れ、家庭内暴力を振るうようになりました。また、殆ど部屋にこもるようになりました。

妹であった私は兄にとって「いつも下」にいるべき存在でしたが、私がゲームで負かしたりすようになった頃には、私にハラスメントを行うようになりました。ちなみにゲームも、負けが見えると強制的にゲームのコードを切りとても荒れました。こうなって以降、一緒にゲームをしたことはありません。今思い返せばおよそ中学生の行動ではありませんね。

10年以上ずっと無視されてました。挨拶もしていません。私がその空間にいるだけで不機嫌をあらわにして物に八つ当たりしました。壁やドアには穴が空きました。私のものは壊されたり勝手に捨てられたり、勝手に売られたりしました。そして親はそれらの行為を知りながら傍観していました。

身体の大きさが全く違い、私は怖かったので黙って耐えていました。当時の私はノートに自分の感じたことを書きなぐっていました。

父は仕事で殆ど家にいないので家族団らんというものはありませんでした。みんながみんな別々に食事をとりました。会話もなく、互いに対する興味関心も薄く、ただストレス発散役のサンドバッグとして妹を家族の生贄にすることで、外面はまるで問題のない家庭のような体裁を保っていました。

家庭の空気は重く、冷たく、緊張していました。

思い返せばとてもまともな家庭ではありませんでしたが、他所の家庭のことなんて知りませんから、私にとってはこれが「普通の家庭」でした。ただ、周りの子達が話す兄弟とのエピソードを耳にすると、「私は兄とは疎遠だ」と、そう認識していました。

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自分の家が異常だと気がつくきっかけ

私の家は異常でした。

私は、家庭内暴力(DV)、虐待を受けていたんですね。

ですが、自分の家がおかしいということにはなかなか気がつきません。他所の家の子どもとして生きることなんてできませんからね。

「なんだかうちはよその家と違う?」という疑問を持つようになったのは大学生くらいになってからです。

きっかけは、兄が引きこもりである、ということを「普通のこと」として話した時の周囲のリアクションです。

「(非常に驚いた顔で)そんな複雑な環境なのによく元気にしてるね」と言われました。

「(あれ?…なんでこういう反応をされるんだろう?)」

これをきっかけにして、自分の家が実は普通ではなかったことにどんどん気がついていきます。

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異常な家庭で育った子どもにみられる傾向

こういった機能不全家族で育った人のことをアダルトチルドレンといいます。

また、虐待を受けて育った人を虐待サバイバーといいます。

これらの健全な機能を果たしていない家庭で育った子どもは、対人関係で問題に巻き込まれることが非常に多くなります。なぜなら、問題のある人間関係をモデルとして学んでいるため、自分の家庭内での役割を外でも再現してしまう傾向にあるからなんですね。

対人関係における問題行動の出方は

・親からの虐待を受け、自分も他者を虐待することを学んだケース。(いじめっ子型)

・親からの虐待を受け、自分を虐待することを学んだケース。(いじめられっ子型)

の、大きく分けるとこの2つです。

単純な加害行為をすることによって相手から搾取するケースばかりではありませんが、ここでは大まかな理解を優先します。

いじめっ子型もいじめられっ子型も、根本的に抱えているのは「自己無価値感」です。

ただ、この解決の方法が違います。

いじめっ子型は、いわゆる「自己愛性パーソナリティ障害(自己愛性人格障害)」の行動パターンをとります。誰かを支配し、虐げることなどにより、優越感などを糧に、自分の価値を確認する行為に依存します。自己無価値感を認識することすら避けます。

モラルハラスメント、パワハラ、セクハラ、マウンティング、あらゆるハラスメント行為と深い関係があります。

対していじめられっ子型は、上記のようなパーソナリティ障害の人間にターゲットにされやすい、いわゆる「被害者体質」になりやすくなります。
犠牲者的ポジションを取りやすく、「自分が我慢すれば」など、自己犠牲的に役に立つことが自分の役割のように認識しています。無価値感を自分で認識していることも多く、自分の価値を低く見積もっているため低い扱いを受け入れます。NOを言えないので嫌いな人に好かれやすいです。クラスの嫌われ者がいつも自分に寄ってくるというのもよくあるパターンです。

また、こういった「被害者体質」の性質は心理学的には共依存の傾向とも非常に密接な関係があります。共依存者は「誰かの役に立つ自分」ということで人に依存する傾向がみられます。他にも、犠牲者としてであっても「必要とされることを必要」とするため、好きでもない男性に身体を許すなど、性的な乱れとして問題が現れることもあります。

いじめっ子型の方が自分の無価値感を(無意識的に)無かったことにすること・他人に押し付けることで対処しているため、自分の行為を自覚することが難しく、治療が困難です。人生における困難を困難と自覚することから逃げるので、こういった記事を読む可能性も低いでしょう。

無価値感を誰かに押し付けるのがいじめっ子型なら、無価値感を背負い込むのがいじめられっ子型、というとわかりやすいかと思います。

ただ、自分のせいだと思いやすい&内省できるという点でいじめられっ子型の方がまだ人生を変えていける可能性が高いです。

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親が嫌いだと自覚できることの大切さ

虐待という言葉はインパクトが強く、すんなりと受け入れるのが難しいことがあります。私自身、虐待を受けてましたが、「自分が虐待を受けていた」ということを認めるのには随分と時間がかかりました。「親が厳しい」「兄と仲が良くない」、そういう言葉を使って何年も自分をごまかしていました。

今、ポピュラーな言葉としては毒親というのがありますが、この言葉ですら「親を毒親呼ばわりするなんて」と言う人は少なくありませんし、自分が虐待を受けていても親を悪く言うことに罪悪感がわいてしまうことは多いです(※もちろん毒親はいます。いないなら虐待なんてありません)。

虐待とは洗脳の一種です。

ブラック企業もそうですが、「お前らは無能だ」と新人教育(という名の洗脳)をすることで、滅私奉公する社員にするというやり方は実際あります。

家庭で行われる虐待も同様に、「お前は価値がない」と教えることによって親に依存するように仕向け、親自身のエゴを養い、子どもを自分の都合のいい人間として使うことができる手法のひとつです。もちろん虐待する親はそれらを依存的に無意識にやっていることが殆どですが。

「洗脳されている」ということは、刃向かえないということなんですね。

ですから、毒親呼ばわりすることにも罪悪感がわきますし、「親に向かってそんなことを思うのは悪いことなんじゃないか」と考えてしまうんです。「親が嫌いだ」という気持ちが生まれても、それを打ち消そうとしてしまうんですね。

「親が嫌いである」ことを自分自身が受け入れられることは、大きな前進です。

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どうやって逃げ、回復していくのか

ここからはより具体的な話をしていきます。

アダルトチルドレン・虐待サバイバーの人生は、健全な家庭で育った人と比べて最低でも10~20年ほど遅れると考えていただいていいです。遅れる、というのは「健全な人間関係で安心して生活できるまでにかかる時間」です。残念ながら、これは運が悪かったとしか言いようがありません。

私自身はおかしさを自覚して、実家を離れておよそ15年ですが、それでようやく持ち直しました。とはいえ、ここ数年で良くなかった人間関係をたくさん切ってやっと落ち着いたところになります。もっと時間がかかることも多いです。

未成年の場合、親から逃げることは容易ではありません。暴力がひどい場合、児童養護施設の方が安全でしょう。ただ、児童養護施設には健全な家庭で育っていない子供たちが複数人いる環境であるため、健全な人間関係を学ぶという意味では難しさがあるのも現状です。

なので、もし現状、自分の家庭が異常であるということを自覚されたら、まずはとにかく「自分が悪いと思い込まされているだけだ」ということを理解して欲しいんですね。

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機能不全家族の中で起きていることは、一人の人間を一人の人間として尊重しないことだと述べましたが、それはどういうことかというと、責任のなすりつけ搾取がおこなわれるということす。

機能不全家庭の中では、強者が弱者に「お前が悪い」と責任をなすりつけます。そして、価値観をおしつけ、弱者である相手の人生を乗っ取り・搾取します。

こういったことは普段の言動の中で巧妙に行われます。何も知らなければたやすく搾取されてしまいます。

ですから、まずは色々な知識を身につけることを始めてください。虐待・毒親・機能不全家庭・モラハラ・自己愛性パーソナリティ障害、こういったキーワードの知識を持つことは、洗脳を解く手がかりになり、支配されない人生を手に入れるきっかけになります。

また、不適切な人間関係を繰り返してしまう傾向が自分自身にある、ということを自覚しながら人間関係を築かなければなりません。搾取的な関係にハマりやすい性質は、あなたの人生を破壊する多大なリスクを持っているということです。

あなたのせいではありません。でも、あなた自身が問題を解決する鍵を握っています。

大切ですからもう一度書きます。あなたのせいではありません。運が悪かったとしか言いようがないのですが、でも、あなたにはあなたの人生を生きる力があります

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健全な人間関係を学習する

そして最後に、これは一つの知恵として個人的なオススメですが、健全な人間関係を学ぶ手がかりとして、大人の人たちがたくさんいる社会人サークルや教室に所属するというのは結構おすすめです。

健全な人間関係を知らないアダルトチルドレンは、学校の教室という閉鎖的な空間で数十人の同世代と過ごす場合、殆ど自己愛性パーソナリティ障害の傾向をもった人間のターゲットにされてしまいます。他の人が避ける人を避けきれないからですね。
学校という場所はほぼ毎日顔を合わせなければなりませんし、簡単にやめることができません。また、自浄作用がありません。

その点、社会人サークルや教室の場合、いじめ問題といったことが起こると団体の空気が悪くなり、サークル自体が解散したりしてしまい存続できなくなります。また、教室の場合は破門ということが起こります。教室によっては「他のメンバーへの迷惑行為などがあった場合はやめていただく」ということをちゃんと明記している場合がありますが、そういった教室だとより安心だと思います。

また、大人になればなるほど、ハラスメント行為を行うような人間を「この人なんかおかしい」と感じる人は増えますし、そのやり口がパターン化されているので気がつく人が増えます。

個人的に、自分の母親世代~祖父母世代の人と一緒に活動していましたが、若いというだけで自分の子どもや孫のようにかわいがってくださる方もおり、こういった人間関係にとても救われました。「大切にされること」を学ぶことができます。

自分の人生を能動的に楽しんで生きている大人と関わることは、自分の人生における新しいモデルを学習する対象としてとても理想的だと感じます。

随分と長くなりましたが、最後までお読みいただきどうもありがとうございました。

読者の皆様の人生がよりよいものでありますよう、いつもブログを通して応援しております。

他にも人間関係の悩み・自己愛性パーソナリティ障害に関する情報を発信していますので是非参考になさってください。

自己愛性人格障害は加害欲求が強く、無責任で他人を利用します。対してターゲットになりやすい人達というのは自罰的思考が強く、必要以上に責任感が強く、人の役に立つことを望みます。ターゲットとして悩んでいる人にとっては不愉快でしょうが、凸面と凹面が見事に合致した相性となってしまっています。
いつもどこへいっても厄介な人ばかりが近づいてくることに困っている人はいませんか? 目次・逃げられる人と逃げ遅れた人&逃げられない人の違い・なぜ逃げられないのか?・我慢が我慢を呼ぶ環境・見えにくい虐待・自分を不幸にする我慢癖を手放す

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