いい人なのにイライラ&もやもやする?カバードアグレッションかも

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「一見いい人」というのが曲者…というのは、何もドラマやアニメだけの話ではありません。
対抗意識バリバリ!やたらマウントとってくる!怒鳴り散らす!などというタイプならこちらも厄介な人だと認識しやすいですよね。

ところが、カバードアグレッションというのは「隠された攻撃性」のこと。マニピュレーター(他人を支配・コントロールする人格)がよくやる手法で、いい人の顔をしながらじわじわとターゲットを不快にする攻撃をします。
わかりにくい攻撃を気が付かない間にされていたらどうですか?それこそ知らない間に致命傷になっていることがあるかもしれませんね。

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「その不快なパターン、実は名前ついてますよ。」

カバードアグレッションという単語に出会ってさえしまえば、「え?これって名前ついてるの!」という驚きと共に自分の状況がよくわかるようになります。

カバードアグレッションとは、「何かをする」といった積極的なわかりやすい攻撃ではないのですが、「あえて目の前で対象から外す」・「罪悪感を与える」・「相対的に下だと暗にほのめかす」・受動的攻撃行動など、相手の心にもやっとする感じを残す独特で攻撃的な意図を持ったコミュニケーションをしてくる人格のことです。

カバードアグレッションの行うカバードアグレッシブ(隠された攻撃性)のパターンをご紹介します。

・3人でいる時にいつも2人にしかわからない会話を繰り返す。(「あなたのことは認めない」というメッセージ)

・グループのみんなが互いにお祝いしあっている中でいつもあなた一人にだけは無い。(「あなたは大切にしない」というメッセージ)

・執拗にあなたよりも業績が悪かった方の人の優秀さだけを目の前で褒め続ける。(「あなたはこの人より下」というメッセージ)

・聞こえなかったフリ

・覚えていないフリ

・見えていないフリ

・人権が侵害されている事実を相談したときなどに「考えすぎではないか」などの問題の矮小化により、確実に存在するはずの重大な問題を問題として扱わない。(「粗末に扱われていい存在なのだというメッセージ」)

・肩をすくめる、ため息、視線を合わせない…などの友好的ではない行動。(これはシチュエーションによっては「攻撃」ではないが、友達としての関係を築きながらもこういった「拒絶」のジェスチャーをすることによって相手を翻弄することができる)

・不当な責任の押し付け(罪悪感・責任感・庇護欲・同情心を利用)

・言い逃げ

・言い訳

・無責任

・言ってることとやっていることが違う

他にも色々とありますが、大筋としてカバードアグレッションは友達のような振る舞いをしながらターゲットに近づくのにターゲットをぞんざいに扱い、ターゲットの心を傷つけ自尊心を奪います。

キーワードは相手が「無責任」で「被害者意識」が強いこと、そしてこちらに「過度な責任を押し付け」「罪悪感」を与えてくることです。また、「ほのめかし」「矮小化」「過度な一般化」により、「いい人のフリをしながら」こちらをぞんざいに扱い、不安を与えて価値を下げようとしてきたり利用しようとしてきます。

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カバードアグレッションに狙われるとどうなるか

あからさまではないのに執拗に繰り返される「一人の人として尊重しない」という態度と「友達だよね」という態度が乖離しているため、こちらとしては敵だと認識しずらく、敵か味方かわからずに混乱してしまいます。

信用ができないという心の声はあるのに、でもこちらが友達として振る舞わないと「私を信用してくれないんだね…」と罪悪感を持たされたりしてしまいます。ところが、こちらの情報を与えるとそれがよくない使われ方をすることも少なくありません。

かつて筆者自身も自己愛性パーソナリティ障害の取り巻き(フライングモンキー)でカバードアグレッションだった人物に対して、形容のし難い感情で混乱していました。その人はいい人として扱われていましたが一方で八方美人という評価もあり、こと私に対してはよくわからないもやっとする言動を繰り返す人物でした。にこにこ話しかけてくる時がある一方で、私に嫌がらせをしている自己愛さんのことを執拗に私の前で持ち上げ、私が被害を訴えても無かったことにし、「私にとってはどちらも友達だから中立でいる」と言いながらも自己愛さんのデマを根拠に私の人格を否定しました。彼女の中ではどうも「自分が正しいことにして相手を否定したい」という意図があったように感じます。

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私はよく自己愛性パーソナリティ障害についての記事を書いていますが、自己愛性パーソナリティ障害にもわかりやすいタイプとそうでないタイプがあります(「無自覚型」「過敏型」)。自己愛性パーソナリティ障害はいじめ依存症とでもいうような状態にありますが、自己愛性パーソナリティ障害の取り巻き(フライングモンキー)として活躍する人も、自己愛性パーソナリティ障害の過敏型かその傾向のある人物の可能性が高いのではないかと感じています。

カバードアグレッションというのも、一時的に不機嫌でそのような行動をとってしまう、というのではなく、何度も繰り返す段階で健全な精神状態にある人ではないと感じますし、ナルシシズム(自己愛)に何らかの病理を抱えている傾向があるのではないでしょうか。

私が関わったカバードアグレッションな彼女の思考が透けてみえる発言として、両家への紹介まで済んでいる彼との関係について「結婚するんでしょ?」と問われた時の返答に「まだ一人しか付き合ったこと無し、もっと遊びたい。」というのがありました。信頼関係というものが存在しない彼女にとっての人間関係の捉え方がよくわかる発言だったと思います。他にも卒業後の進路について、自分も選ぶことができる選択肢であるにも関わらず「私も○○したかったけどできない。あなたはいいよね。」など、自分の選択を自分でしていない、被害者意識の強い生き方が見えました。支配的な家庭環境が透けて見える彼女でしたが、人間関係を支配関係・利害関係として捉えているからこそ、なるべく責任をとらずに人を支配する手段がカバードアグレッションだったのだと思います。

今回はカバードアグレッションに関する記事でした。マニピュレーターとも密接に関係のある内容となっていますので、是非他の記事も読んでみてください。

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マニピュレーターとは人を自分の利益のために操作する人格のことで、怒鳴ったり命令したりなど、あからまに支配的という感じとは異なり、もっとわかりにくく巧妙にコントロールする人達のことを言います。

■参考書籍

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