自己愛者の子供時代

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自己愛性パーソナリティ障害は成人にならないと診断はされません。

子供の頃の人格はまだ未成熟であり、まだ変化するためです。

しかし、そもそも自己愛性パーソナリティ障害自体、「幼い」「子供っぽい」と評されるように、子供のまま大人になったような側面があることもまた事実です。

そして、自己愛性パーソナリティ障害の診断基準を満たすような振る舞いをする人(以下自己愛者)は大人になっていきなりそのようになったのではなく、子供の頃からそうだった&そのまま大人になったに過ぎません。

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モラハラ加害者の子供時代

モラルハラスメント加害者の定義となっている「自己愛的な変質者」。

この自己愛者は、モラルハラスメントをせずにはいられない人です。

「せずにはいられない」のですから、それはもう子供の頃からし続けている人です。

ケース1)子供の頃から勝つことに異常なこだわりを見せる

・絶対に負けない年下の相手などに突然「競争だ」と宣言し、負かせて喜ぶ。

・ゲームで負けそうになった瞬間電源を切って、不機嫌をあらわにモノに当たり散らす。

・一度負けそうになったものは二度とやらない。

ケース2)相手の趣味などの否定・精神的&肉体的暴力をふるう

・「なにその絵、変なの~。」など、成果物を馬鹿にする。

・「ブス」などの侮辱。

・「そんなのに興味持ってるの?www」など、相手の趣味を嘲笑する。

・殴る。

・無視する。

・大きな音を立てて機嫌の悪さをアピール・威嚇する。

ケース3)相手の所有物の無断使用や破壊

・許可なく人のものを勝手に使う(自分のものは絶対に使わせない)。

・人のモノを勝手に売却してその金をせしめる。

・人の大切にしているものにわざとわかりやすいようにカッターナイフ等で傷をつける。

・食いつくし。

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読んでいただければわかりますが、この中のモラハラに関する項目は大人がやってるモラハラと根本的には同じです。大人になるにしたがって知能が発達するので、こういったことがより陰湿になったりカモフラージュされながらやられるようになるだけですね。

ちなみにこれらは私の兄です。

この人の人格について、私自身は子供の頃からずっと一緒ですから「この人が異常である」という認識を持っていませんでした。異常だと認識していなかったので、他の人に逃げられた同様の人物が私の前にはよく残り、「人間関係とは苦痛を我慢するものである」と20歳くらいまでは誤解していました。

後にまともな人と仲が良くなる機会を得て、「こんなにラクにしてていいのか」という衝撃を受けました。労い、応援、共感など、まともな人との人間関係はそれまでのものとは全く異なりました。

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愛着障害?

話が少し個人的なものになっていますが、参考に。

さすがに私も自分が生まれる前の記憶や、3歳未満の記憶はありません。

しかし、大人になってから、私の母親が私を産むために里帰りをしていた頃、兄がよく柱に頭をぶつけていたという話は聞きました。2歳児が、です。自傷行為ですね。

愛着障害の症状はあったのです。

よくある原因として考えられるのは、妹に母親をとられるというストレスでしょうか。環境の変化もあるのかもしれません。

当時は父親は仕事さえしていればいいという時代でしたし、飛行機で里帰りから帰った後の母親は慣れない土地で核家族のワンオペです。バタバタしていたのはちょうど兄の2歳前後~だったのでその後も愛着の問題をうまくクリアできなかったのかもしれません。

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「いい子」でいられなくなる時

兄は外では「真面目ないい子」でした。

そして私が幼い頃は「面倒見のいい優しい兄」だったそうです。

モラハラ加害者の親あるあるで、子供が自分を主張するようになるとモラハラがはじまる、と言いますが、実際そういう部分があるように感じます。

私の「お兄ちゃんにいじめられた」という記憶も、私が小学校1年生くらいから頻度が増していきました。最初はちょっかいやからかいという類でひどくありませんでした。でも、私が3年、4年くらいになるとそこには明らかに加害欲があったと思い返して感じます。私の父親ですら、兄が妹をいつか手にかけるかもしれないと感じる程度にはおかしかったです。

自己愛者には自己陶酔的なエネルギーが必要、と言われます。

「弱者を助けている自分」は優位に立ててエネルギーを補給しやすいため、自己愛傾向の強い人が集まりやすい職業にも傾向があります。

私が弱者であった時は、兄もいくらか安定していたのかもしれません。

あくまでそのエネルギーも代替品ではあるのですが。

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エスカレートする前に

今でこそ、こうして落ち着いて文字を打っていますが、モラハラ・家庭内暴力の最中にいた頃の私はもちろん兄の背景など考える余裕もありませんでした。

怖かったですし、それが怒りに変わってからは何度も夢の中で刺し殺していました。鏡を見れば似た顔が映るわけですから同じ血が流れていることを汚らわしくも感じていました。

でも今、ここまで拗れてしまう前に何か救いがあったらよかったのにと思わずにはいられません。…それはやはり、もともとが赤の他人では無かったからなのかもしれませんが。

DV・モラハラはエスカレートが基本です。

日本ではまだ個人的な人間関係の中で起こる暴力についての対応・対策が不十分です。

特にまだ変われる可能性が高い子供への支援はほぼありません。いじめの加害者はそのまま放置です。

被害者が救われるように、また新たな被害者が生まれないように、そして加害者が加害者ではなくなるように対策されるようになる未来を望みます。

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モラハラ加害者は自己愛性パーソナリティ障害とおぼしき親のもとで養育されたケースが多く、また「被害者体質」にもその傾向が強いですが、加害者の傾向が強く出る場合と被害者の傾向が強く出く出る場合で何か違いがあるのか?を調べるため、養育環境についてのアンケートを実施しました。