特別扱いされて当たり前。
私のために周囲の人間が気を配るのは当然。はぁ？私様がなんで他人のケアなんてしなきゃいけないのよ。
私はいつも人よりも「特別」な存在なの。
そんな人が身近にいて辟易としている方はいませんか？
自己愛人間はいつも「自分は特別」です。
それは誇大化された自己像しか認めることができないからです。
自己愛人間は特別扱いするようにコントロールする
自己愛人間の言動は、一言で言うと「傲慢」です。
そして、客観的にどうかということはおいておいて、とにかく自分は価値が高いのだという言動を繰り返し、そのように扱うように言動で圧力をかけてきます。
自己愛人間が人に煙たがれるのは、この「そのように扱うように言動で圧力をかける」という点が、非常に支配的だからなんですね。
健康的な自己肯定感を持っている人は、他人に依存せずとも自分で自分を認めて生きていくことができます。ですから、自分と合う人や合わない人がいることも理解していますし、心地よい関係のために距離感を自分で選んでいきます。
ですが、心が健康ではない人は「他人ありき」の自分なので、他人の言動に依存します。
他人に依存してるからこそ他人をコントロールして自分の思い通りにしようとするのです。
それがこのような傲慢な自己愛人間なのです。
「凡庸な自分には価値がない」＆「私は凡庸ではない」
自己愛人間の言動は傲慢ですが、それはこの不健康で異常な無意識によります。
「私は特別なのよ！私を特別扱いしなさいよ！！」
…は、裏を返せば「特別でなければ価値がない」という思い込みを持っているということです。
自己愛人間は「自己愛が強すぎる」という表現をされることが多いですが、実際は自己愛が不健康すぎるのです。自分を愛せる人間は他人も愛せます。他人もまた愛すべき人間であるということが理解できるからです。
ところが、自己愛人間は不健康な自己愛なわけですから、愛を知らず、「私を愛して！！」と叫ぶばかりで他人を愛するという段階にいません。愛を知らないからこそ愛の代替品として「人からの関心」「人からのケア」を無尽蔵に欲するのです。
愛を知らないというのは底に穴が開いているような状態ですので非常に不安定になります。そこで、他人が思い通りに満たしてくれる状態を様々な手を使って求め続けるようになります。
機嫌の悪さなど、言動による他者への感情的な恐喝をすることによって自分を特別扱いさせる、というのはそうすることである意味適応して生きている、という状態です。足りない分は他人から補って生きているわけですね。
自分の妄想世界＞客観的事実
最初のほうに「客観的にどうかということはおいておいて」というのを書きましたが、自己愛人間は前述のとおり、そもそも健康な心を持っていないので、現実を現実のままで受け入れることができません。
実力者がチヤホヤされる、というのはよくあることです。
そういった人を前にした自己愛人間は、「何かを成したい」というような気持ちは理解することができないまま、チヤホヤされることにのみ注目します。
そして、チヤホヤを得るには捏造だったとしても業績が有効であることも知ります。他人の手柄を奪ったり、自分の業績を誇張したりすることも、自己愛人間にとっては「そうせずにいられない」心の状態にあるわけですからやってしまいます。依存症と同じようなものです。
自己愛人間は「自分は特別でなければならない」のです。
さいごに
タイトルには自己愛の病気、と書きましたが、自己愛性パーソナリティ障害というものがあります。他の記事も読んでいらっしゃる読者様はもうご存じかと思います。
自己愛性パーソナリティ障害は本人よりもその周りにいる人間を心身症やうつ病などの病気し（そうして自己愛者本人はエネルギーを得る）、本人は困らないので受診することは稀です。
しかし、診断がつくかどうかということではなく、診断基準を満たすような言動が見受けられる人が身近にいる人はその特性を理解することで彼・彼女らの搾取的・支配的行動を予見することが可能になります。
自分の身を守る知識として知っておくことには非常に高い価値があるでしょう。
こちらのブログにも、素人目から見て診断基準を満たす振る舞いがあった人の言動パターンなどをまとめています。お役立ていただければ幸いです。
