※加筆修正しました
昔は悩んでいたPMS(月経前症候群)。
親には「生理前になると人格変わるよね」とか言われてました。
なんで症状がひどい時とそうでない時があるのだろう?
そして、どうして今はなんともないんだろう?
自分の生活習慣の変化と照らし合わせながら情報を整理してみましたのでお役立ていただければと思います。
PMS(月経前症候群)の原因は?
月経前の黄体期には、ストレスを緩和してくれる神経伝達物質であるセロトニンが少なくなります。これにより、そうでない時期よりもストレスに弱くなります。セロトニンはうつ病と関連が強い物質でもありますね。
また、黄体期に分泌されるホルモン、プロゲステロンは血糖値を調整するインスリンの効き目を低下させます。その結果、「機能性低血糖症」の症状が現れます。
機能性低血糖症の症状には、極度の疲労や頭痛、めまい、発汗、震え、心臓の動悸(どうき)など。また、情緒不安定、不眠などがあります。
思い当たることがありませんか?そうですね。PMSの症状ともだいぶリンクしているのがわかるかと思います。
近年では低血糖と精神疾患との関係も指摘されています。
PMS(月経前症候群)は苦しむ人と殆ど苦しまない人がいます。
そして、どうやらPMSがひどい人にはある傾向がみられるらしいです。
<PMSの症状に悩む人にある傾向>
■性格が真面目、几帳面、完璧主義、負けず嫌い…等、ストレスのたまる性格
■生活リズムが不規則
■嗜好品が多い…アルコール、タバコ、カフェイン、甘いものなど
■自律神経失調症など、ストレス関係の病歴がある
■栄養不足(バランスの悪い食事)
性格を変えろと言われてもなかなか難しいものです。
ですが、自身の体験として確実に言えることは、ストレス過多の環境にいるのであればそれを改善すること、そして、栄養療法(後述)にて内側から身体を整えることで、PMSの症状は一変します。
そしてこれは皆様に声を大にしてお伝えしたいことですが、栄養状態がよくなったことでストレス耐性が上がって結果的に「物事の捉え方」が変わりました。
昔と今では私の食生活はだいぶ違います。「我慢してるんじゃないの?」と思われるかもしれませんが、優先的に必要な栄養を取るということを意識するだけで、そこまで我慢を要することはありません。そもそも身体を満たしてあげていると、甘いものを貪り食いたくなるような衝動がそもそもおさまってしまうんですね。
PMS(月経前症候群)対策~タンパク質・鉄分・砂糖~
ではどんな対策があるのでしょうか?
身体の健康と心の健康という2つの面からみていきたいと思います。
■身体の健康を整える
現在よくすすめられるのは漢方、ハーブ、ツボ、サプリ、ピル、精神薬、甘いものを控える…などですが、もとを辿っていくとたどり着くのは身体のバランスが整っていないということです。
一見すると健康のようで、PMSに苦しむ女性の多くは少し不健康。
漢方にしろハーブにしろサプリにしろ、バランスが崩れているところを補完する役割です。
これらの補完的役割を実践して効く!という人も効かない!という人もいますが、もっと根っこの部分からバランスを立て直すと治る可能性が高くなります。
■日本人女性の殆どはタンパク質不足&鉄分不足
筋トレブームで話題のプロテインですが、プロテインとはタンパク質のことですね。
日本人女性の殆どはタンパク質と鉄分不足なのをご存知でしょうか?
言わずもがな、女性は毎月血を失います。妊娠中の血液検査で鉄分量不足に引っかかり鉄サプリを処方される妊婦さんはかなり多く、日頃からサプリをとらずに処方されなくて済む妊婦さんはいないのではないでしょうか。
鉄分不足は頭がボーッとしやすくなり、頭がうまく働かなくなります。ということは物事への対応力が落ちることを意味します。すなわちストレスへの対応力も落ちるということですね。
妊娠中や産後は馬鹿になると言われますが、栄養不足もその大きな要因となっているのではないかと個人的には思っています。
そして身体を作る材料となるタンパク質。
タンパク質は筋肉の材料といったイメージがありますが、ホルモンの材料でもあります。冒頭にセロトニンとうつ病の関連について書きましたが、セロトニンの材料は必須アミノ酸の一つであるトリプトファンです。 必須アミノ酸すべて含む20種のアミノ酸でできているものがタンパク質です。タンパク質は私達の身体にとって必要不可欠なんですね。
一日に必要なタンパク質の量は、最低でおよそ体重×1gです。
最低でです。身体を動かす習慣のかる方、ストレスのかかる生活をしている方…など考えると理想としてはもっと高いでしょう。
プロテインスコアを参考に、ご自身の普段の食生活を振り返ってみてください。
■甘いものを控えろと言われる理由
PMS対策でよくすすめられる漢方ですが、この漢方と「甘いものを控える」ということには密接な関係があります。
東洋医学は西洋医学とはまた違った観点から身体をみます。症状を薬で抑えるのが西洋医学に多い対処療法ですが、身体のバランスを整えて症状を出なくするように考えていくのが東洋医学です。
甘いものに含まれている砂糖は、東洋医学の考え方だと「身体を冷やす陰性の食べ物」の中でも「極陰性」に属するもの。甘いものをよくとる女性は身体のバランスを崩しやすいと考えられています。
また、これは医学や栄養学の進歩でわかるようになってきたことですが、砂糖は身体の中でエネルギーになる際、ビタミン、ミネラルを消費します。にもかかわらず、砂糖それ自体には他の栄養が含まれていません。
砂糖は特にビタミンB1を大量に消費するのですが、ビタミンB1の不足は疲れやすさ、手足がしびれ、むくみ、動悸、集中力不足、イライラ、不眠、アルツハイマーなどの症状にもつながります。
また、先に「機能性低血糖症」にも触れましたが、生成されている白米、白いパン、甘い食べ物は急激な血糖値の上昇(血糖値スパイク)を起こしやすく、これらの症状を悪化させます。
全部つながっているのですね。
PMS改善!栄養療法のすすめ
私のPMSがひどかった頃は、甘いものをよく食べていました。毎日、おやつや食後のデザートに板チョコ2枚分程度の糖分を摂取していました。今思うととても不健康な食生活だったと思います。今は一日トータルで板チョコ半分くらいのイメージでしょうか(もちろん日によって違います)。
食生活をメインとした生活習慣を改善してから、物事の捉え方も随分変わりました。
そこでおすすめするのが栄養療法です。漢方なども試してきた私が正直一番効果を感じたのは高タンパク食、メガビタミン療法です。
■まずは栄養で身体の健康を整える
先に触れましたが、まずは身体・ホルモンのもとになるタンパク質です。
パン、パスタ、うどん、白米…にあまりおかずを加えないメニューばかりだった方、タンパク質が不足しているのはほぼ確実です。
胃腸が慣れるまでは大変かもしれませんが、少しずつタンパク質量を増やしていき、まずは最低体重×1gをとれるようになりましょう。プロテインを飲んでいいただくのもいいですが、個人的には料理のバリエーションが広くて吸収力がいい卵をよく使っています。
そして、平行して鉄分のサプリを服用してください。ビタミンBとCもあると望ましいです。砂糖は特にビタミンB1を大量に消費します。
タンパク質不足・鉄分不足だった方は、これだけでも随分と生活の質が向上します。
■次に考え方で心の健康を整える
「PMSの症状に悩む人にある傾向」のところで性格についても触れました。
ストレスを感じやすい性格というのがありますね。心と身体は密接なつながりがあります。身体の調子が良くなれば心も調子が良くなります。具合が悪ければ心も鬱々とするでしょう。そしてその逆も然りです。
身体のストレス耐性を上げたら、心のストレス耐性も上げましょう。
性格が真面目、几帳面、完璧主義、負けず嫌い…等の傾向がある人は、常に○か×かを意識していて、○におさまる範囲が著しく狭いです。
すると必然的に「×」と評価をする場面が多くなるので、ストレスが多くなります。
真面目や几帳面というのは周囲の人にとってはいい人だったりもしますが。「○でなければならない」と思っていて行動していると、自分の心や身体の声を無視して常に無理をしている状態になりやすくなります。不健康な人間関係の元になることもあります。
物事のジャッジをやめてみると、ストレスはぐっと少なくなります。
適切な休息もまた健康のもとです。
たくさん栄養をとって、休息をたっぷりとって、自分自身をメンテナンスしてあげてください。PMSは「もっと自分を大切にしなさい」という身体からのメッセージかもしれません。
他、メガビタミン療法での身体の変化を記録した記事もあるので是非参考にしてみてください。
私が実践している本、またサプリも併せてご紹介しておきます。