自分のことは棚に上げる人~自己紹介で批判する自己愛者

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「お前は自分勝手」

「自分の利益のことしか考えない」

「チヤホヤされたいんでしょ?」

「〇〇やったらダメだから」

…え?…それ、あなたのことでは…?

人のことを批判しているのに、批判している内容は本人のこと。それが自己愛者の特徴です。

モラハラを指摘したら「お前がモラハラだ!」

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これはモラハラ加害者のテンプレ行動です。

モラルハラスメントとは、精神的な虐待・嫌がらせのことです。提唱者マリー=フランス・イルゴイエンヌによるとその加害者は自己愛的な変質者と定義されています。

精神科医によって変質者と定義されるくらいですから、その行動は変質的です。

自己愛的な変質者、筆者は簡潔に自己愛者と呼んでいますが、これらの人物は安定した自己像の獲得に失敗しており、いい自分と悪い自分を同時に持ちながら安定する、という人格の成熟に課題を抱えたままの状態にあります。

そして、「悪い自分」は自分と結びつけることができません。結果として「お前は〇〇だ!(ネガティブなレッテル貼り)」などのモラルハラスメントをせずにはいられないのです。

一言で言うとストレスへの健全な対処方法を習得できていない状態です。

「良い部分も悪い部分もある、あっていい。」

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人間ですから完璧というものは存在しません。
生きていればいいことも悪いこともあります。

健全な心の発達を遂げることができた人は大人になるにしたがって、「良い部分も悪い部分もある、あっていい。」と思えることができるようになっていきます。

しかし、自己愛者は「完璧」な自分しか受け入れることができません。そして「悪いこと」を受け入れることもできません。「自分に欠点がある」という事実を認められないのです。

自分に欠点があることを認められないということ、それは「無かったことにする」ほかにないということです。

仕事でやらかしてしまったことがあった時に、そのトラブルを報告して対策できるのが健康な人。そのトラブルを隠ぺいして無かったことにする・忘れてしまうのが自己愛者、そんなところでしょう。

自己愛者は人のものだったことにする

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自己愛者は自分の悪い部分は無かったことにします。
意志によってというよりは「そういう仕様」、という意味で無かったことにしていると言っていいでしょう。それが冒頭の自己紹介で他者の批判をするというテンプレ行動になります。

自己愛者の行動はまさに変質的であり、より原始的な防衛機制が働いていることが観察できるケースも少なくありません。突然ぼーっとして話が通じなくなったり、都合の悪い記憶がごっそりなくなっているケースもあります。

「いい自分」以外を受け入れることができない機能不全なのです。

「自分はいつも正しい」ため、それを揺るがす事実は無かったことにしなければなりません。指摘を受ければむしろ「被害を受けた」と感じるでしょう。

自己愛者は人格の発達に課題があるため、大人のような対応ができません。いってみれば乳幼児的な対応しかできないのです。

注意された子どもが自分の責任は自覚せずに「〇〇くんが悪い」と言ったりしますよね。あのまま身体が大人になってしまったのが自己愛者です。

期待しない

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残念ながらいい大人になっても自己紹介で他者を批判している人に改善する可能性を見出すのは難しいでしょう。

この手の人達は子どもの頃から大抵この傾向があります。しかし、自分を省みる能力がいくらかでもあれば、思春期を迎えるくらいには対人トラブルでいくらかの気づきを得ます。いい大人になるその年齢までそのままである、というのは改善の見込みが低いことのあらわれです。

身近にそんな人がいて困っている人は、その人の特性を理解した上でなるべく関わらない、これに尽きます。

世の中には見た目は大人でも中身は大人ではない人が実は一定の割合で紛れ込んでいます。自己愛者は総じて皆、幼いです。精神乳幼児に期待してもその期待は裏切られてしまうでしょう。

読者の皆様はご自身の人生を大切に過ごしてくださいね。

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