11月も終わりに近づき、待降節に入りました。
一気にお店でもクリスマスの装飾になりましたね。
わりとどこも一斉に準備されるのは、お店側もきちんと「待降節」を意識しているからなのでしょうか。
先日、「明日から待降節だね」って言われて、うっかりしていた私は「(あ、そうだったっけ?)」とその時初めて気づいたのですが…これはいけない!と思ったので勉強し直してまとめてみました。
待降節って何?いつからいつまで?
別名「アドベント」と言われる、キリストの生誕を待ち望む期間です。アドベントは「到来」を意味するラテン語からで、キリストの到来のことです。
11月30日の「聖アンデレの日」に最も近い日曜日から始まり、12月24日の日没後まで。約4週間で、最も早い年は11月27日、最も遅い年で12月3日に始まります。
ちなみに2016年は11月27日から始まりました(待降節第一主日)。
その後、日曜日ごとに第二主日、第三主日、第四主日と続いてきます。
キリスト系の幼稚園、学校などに通われていた方は一週間ごとにロウソクを一本ずつ灯していった記憶があるかもしれませんが、これもアドベントの習慣で、主日に一本ずつ灯していきます(アドベントキャンドルについては後述↓↓)。
どのように過ごす?
東方教会では1月6日の公現祭(12月25日~1月6日が降誕祭←クリスマスの期間。公現祭は終わりの日)に洗礼を受ける予定の者がその日のために断食と悔改めを行う準備期間があったことから、トゥールの司教ペルペトゥスがクリスマスまでの週3回に断食を命じ、それが西方教会でのクリスマス前の習慣になりました。
アドベントは断食と共にクリスマス前の悔い改める期間でもあります。
アドベント期間中は基本的にグローリアも歌われません。お祭りやパーティ、盛大な結婚式もしてはいけませんでしたし、ダンスも踊ってはいけなかったようです。
アドベント期間中の礼拝では祭服や祭壇布が断食・悔い改めの期間を表す紫ですが、第3日曜日にはキリストの生誕が間近であることを喜ぶ意味で祭服にバラ色を用いることがあり、これに倣い第三主日のろうそくには薄いピンクや白を用いたりすることも多くあります。
日本では11月下旬くらいからクリスマスツリーの飾り付けをしますが、本場では12月25日のクリスマスから飾ります。
前述の通り、クリスマスの期間は12月25日~1月6日なので「メリークリスマス&ハッピーニューイヤー」としてお祝いをします。日本はクリスマスの飾りとお正月飾りは別ですが、海外ではその期間はクリスマスの飾りのままです。(↓続いてアドベント期間に活躍するアイテムについて)
アドベント期間のアイテム
アドベントキャンドル
前述の、一週間ごとの主日(日曜日)に火を灯していくときのキャンドル(ろうそく)です。
一本一本に意味があり、
1本目のキャンドルは「預言のキャンドル」…希望を表しています。
2本目のキャンドルは「天使のキャンドル」…平和を表しています。
3本目のキャンドルは「羊飼いのキャンドル」…喜びを表しています。
4本目のキャンドルは「ベツレヘムのキャンドル」…愛を表しています。
また、教会によっても異なりますが、5本目のキャンドルが灯される場合があります。
5本目のキャンドルは「キリストのキャンドル」です。
アドベントカレンダー
↓画像は紅茶のアドベントカレンダー(画像から商品リンクへ飛べます)。
クリスマスまでの日数を数えるためのカレンダーです。
主に子どもたちのためにあり、12月1日から始まるタイプの1~24(もしくは25)までの日付がついたカレンダーです。
窓やポケットがついており、窓を開くと写真やイラスト、詩や物語の一編、チョコレートなどのお菓子、小さなプレゼント等が入っていることが多いです。
最近は日本でもじわじわと日本のメーカーからも販売されるようになってきました(お菓子が多いかな?)。
クリスマスのお菓子として有名なシュトレン(シュトーレン)
ナッツやドライフルーツが練り込まれ、表面には砂糖がまぶされたドイツの菓子パンです。最近では日本でも普通に食べられるようになりましたね。
ドイツではクリスマスを待つ間、少しずつスライスして食べる習慣があります。フルーツの風味が日ごとにパンに移っていくので「今日よりも明日、明日よりもあさってと、クリスマス当日がだんだん待ち遠しくなる」とされています(Wikipediaより)。
まとめ
クリスマスの準備などを調べてみると、日本は「国民の殆どがキリスト教徒」…というわけではないので、風習も独自の進化をしているというのがよくわかりますね。
クリスマスをお祝いして、正月は神社に向かうというのも日本ならではでしょう(笑)。
「なんでだろう?」という疑問から異文化のことを調べてみると新しい発見があって興味深いですね^^
素敵な年末年始をお過ごしください。